洋菓子づくりの基本素材は、
生クリーム・卵・小麦粉・砂糖。
だからこそHIBIKAでは、
すべてのお菓子のベースとなる
基本素材選びにこだわります。
良い材料には良い産地で育まれた物語があり、
ほかの素材との調和を生み出す包容力があり、
そのままでも輝ける存在感があります。
素材と向き合い、対話することで生まれる極上の味。
その瞬間に出会うために、
HIBIKAは今日も最高の素材を探し求めます。
ケーキのデコレーション、ガナッシュ、ムースなど、さまざまなお菓子に乳風味のコクとなめらかな口あたりを与えてくれる、洋菓子にとって欠かせない生クリーム。HIBIKAで使用している生クリームは、見わたすかぎり青い空と緑の牧草地がどこまでも広がる北海道・根釧(こんせん)地区で育まれたもの。生乳の生産量日本一を誇るこの地区は、北海道の東部に位置し、根室地方と釧路地方の総称です。夏季には太平洋を南下する親潮の影響により太平洋沿岸を中心に<海霧>が発生するため冷涼な気候となり、放牧される乳牛を暑さから守っています。1日の平均気温が真夏でも25℃を超える日が数日しかないほど冷涼な気候は、乳牛のベストコンディションを保つのに最高のロケーション。根釧地区の生乳の乳脂肪分率は同じ北海道産の中でもトップレベルです。良い牧草をたくさん食べストレスのない環境で育てられた乳牛から生まれたHIBIKAで使用している生クリームには、根釧の恵みがぎゅっと凝縮されているのです。
洋菓子のふんわりとした食感や、しっとりきめ細やかな口あたりをつくるのに大切な卵。こだわればこだわるほど、風味やコク、香ばしさ、舌ざわりなどさまざまな“おいしさ”へと変化します。「卵のおしいさは飼料で決まる」そう考えるHIBIKAでは、シンプルに素材の味わいだけを愉しんでいただきたいお菓子には、エサからこだわった特別な卵を使用しています。たとえばクリームサンドケーキで使用している卵は、栄養豊富なハーブの一種・マリーゴールドを食べて育った健康な鶏から生まれたもの。太陽のように鮮やかな発色と雑味のないふくよかな味わいが特徴です。
HIBIKAでは、お菓子ごとに品種の異なる小麦粉を厳選して使用しています。たとえば、デリケートな味わいを愉しんでいただきたいショートケーキには、ふんわりと綿雲のように軽く、すぅっと口溶けのよいスポンジを焼き上げるための小麦粉を使用。しっかり濃厚なクリームをサンドしたクリームサンドケーキには、クリームに負けない食感と風味のスポンジにするため、通常の薄力粉ではなく強力粉をセレクト。また、ほろほろっとほどけるような口あたりが自慢のクッキーには、薄力粉をじっくり炒ってグルテンの粘り気を抑えるなど、細やかなところにもこだわっています。
砂糖には、お菓子に甘さを加えるだけでなく、生地のやわらかさを保ちしっとりとした口あたりにしたり、お菓子にきれいな焼き色をつけたり、クリームやフルーツといったそのお菓子の主役となる素材の持ち味を引き出す力を持っています。HIBIKAでは、国内外のさまざまな品種の中から砂糖を厳選し、一つひとつのお菓子に合わせてきめ細かく使い分け。上白糖やきび糖にはじまり、黒糖、和三盆、カソナード…国産やフランス産など、味、香り、風味、色、火を入れた後の変化まで緻密に計算し、そのお菓子によって最適な砂糖を使用しています。